今日の音楽
前回の続き。
というわけで今回はプライマル・スクリームです。
彼らの『Rocks』という曲が二人共通の盛り上がるためのロック・アンセムだったのですよ。
プライマル・スクリームは本来アシッド・ハウス・ムーブメント全盛のクラブシーンから飛び出してきたバンドで、実際ダンスミュージック系のアプローチがされた曲が多いのですが、この『Rocks』はなぜかサザン・ロック*1をやっていて、やたらとレトロ感があります。
なんで突然そんな音になったのかは知りませんが、元々プライマル・スクリームはネオアコでしたし、その後ガレージ・パンクにも手を出してますし、リーダーのボビー・ギレスピーはゴシック系ノイズバンド（こんな大雑把な括りでいいのか）ジーザス&メリー・チェインの元メンバーだったりしますし、ですから本人的には特に奇を衒ったわけでもなく、気の赴くままにやっていたら自然とそうなったのではないかと。
この曲の入ったアルバム『Give Out But Don't Give Up』は、当時英国のプレスからぼろ糞に酷評され、ボビーが自ら失敗作であることを認めるなど惨憺たる結果となったんですが、『Rocks』は素晴らしいと僕は声を大にして言いたいです。
Primal Scream - Rocks
埋め込みが出来ないんで、指示に従って見て下さい。
ゴスペル風コーラスやオルガン、ピアノが散りばめられ、メンフィス・ホーンまで参加してのファンキーなグルーヴは、さながら70年代のローリング・ストーンズのような黒っぽさ。
またサビで「セックスしようぜ、ハニー」と高らかに歌う（get one's rocks offは「○○と性交する」「射精する」という意味のスラング）など、猥雑な単語が頻出する歌詞も素晴らしい。
PVも無駄にギラギラしていて、グラマラスかつ退廃的で良いですね。
Primal Scream - Jailbird
同じアルバムのオープニングを飾った曲。
ループで作られたリズムから入って、黒人音楽に根ざしたアーシーなロックンロールになっていくところがカッコいいです。
ここまで黒っぽいのに、ドラムの叩くパターンはちょっとハウスっぽいのがまた現代的で気持ちいいところ。
Primal Scream - Swastika Eyes (War Pigs)
ちなみに通常運行のプライマル・スクリームはこんな音です。
緊張感のあるインダストリアル風トランス・ミュージックなんですが、PVがあまりにバカバカしいせいか、すごくユーモラスな曲のように思えてしまうｗｗ
ケミカル・ブラザーズがこの曲をリミックスしたバージョンもありまして、それもお薦めです。
