今日の一曲

昨日ブラック・サバスを引っ張り出してきたからには、今回はオジー・オズボーンのソロを出してこないとバランスが取れないと言うか。
ジーはドラッグと酒に溺れてブラック・サバスを脱退した後も、ブラック・サバスの悪魔的イメージの源流ともなった独特の歌唱法、不気味だがユーモラスなパフォーマンスは多くのファンに熱狂的に支持されており、ソロとして活動しても成功を収め、一種カリスマ的な存在になりました。
レセプションで朦朧状態になり生きた鳩の首を食いちぎったり、ステージで投げ込まれたコウモリの死体*1をレプリカと勘違いして首を食いちぎったり(その後彼は大至急救急病院に運ばれ、数ヶ月間毎日のように体中に注射を打たれた)、泥酔して女装(奥さんのシャロンのもの)したままアラモの砦で立ち小便したりと奇行を繰り返すのは相変らずで、あのマリリン・マンソンですら「彼にはかなわない」と白旗を揚げるほどだったのですが、その音楽は素晴らしく、ブラック・サバス在籍時以上に多くのファンをつかみました。


Ozzy Osbourne - Crazy Train


ジーの定番曲はやっぱりこれ。
イントロのヘヴィなリフからポップなメロディーになだれ込むさまが気持ちいいんですが、何しろ歌ってるのがオジーですから、どうしてもドロドロしてしまうのがいい味になってます。
ランディ・ローズ*2のカッコいいリフとテクニカル過ぎず曲にマッチしているソロも素晴らしい。
何より演奏していて気持ち良さそうなのがいいです。


現在のオジーは酒もドラッグも断ち、穏やかな常識人となっており、有名なロックフェス、オズフェストを毎年開催する(運営の中心は妻のシャロンですが)など、現在もバリバリの現役として活躍しています。
ただ若い頃の飲酒とドラッグはかなり彼を蝕んだのは確からしく、今は自分の曲の歌詞もよく覚えていなくて、ステージではプロンプターが出ていたりするのですが。
やっぱりクリーンに生きるのが一番良いですね。長生きしたくないなら別ですが。

*1:あまり知られていないが、コウモリは狂犬病の病原菌を有している。

*2:クワイエット・ライオットおよびオジー・オズボーンのギタリスト。同世代のイングヴェイ・マルムスティーンより早くクラシック的な雰囲気を曲中に組み込んだ先覚者。ヨーロッパ的な湿っぽさを残したプレイが特徴。1982年、オジー・オズボーンの全米ツアー中に遊覧飛行で乗った軽飛行機の墜落事故により25歳の生涯を終えた。