今日の一曲

相変らずハードロックやヘヴィメタルに凝ってるので。
今日はヘヴィメタルの元祖、ブラック・サバスであります。


ブラック・サバスは1970年にデビューして今なお活動している、ある種伝説的なバンドです。
特徴はオジー・オズボーンの酔っ払ってるようなヘタウマのヴォーカルと、トニー・アイオミの弾く地を這うような重く歪んだ低音のギターリフを延々と重ね続けるという構成、そしてそこから生じる強烈な中毒性でしょうか。
ブラック・サバスのベスト盤(2枚組)を聴いていて、そのあまりの単調さに
「これは多分葉っぱ(要するにマリファナのこと)をやりながら聴く音楽なんだから、しらふじゃ無理」
とか思ったんですが、聴いているうちにそれが気持ち良くなってきて、やっぱりサバスすげーと思い直したことがありましたっけ。
あまりにもシンプルで重く、テクニカルな面にも走らなかったせいか、現在のメタルにも影響力が強く、ブラックメタルドゥームメタルストーナーロックといった新ジャンルにおいても、その源流として扱われることが多いバンドです。


Black Sabbath - Paranoid


ブラック・サバス最大の名曲。
シンプルなリフとキャッチーなメロディー、ドライブ感のある演奏が印象的ですが、それよりも何よりも、精神にダメージを負った男が自分の窮状を延々と訴え続けるという歌詞が凄いです。
他に似た人がいないオジーのヴォーカル自体が、あんまりまともな人って感じがしないんで、すごくぴったりとハマるんですよね。
ビルボードで12位、全英では4位と、あまりヒットチャートには縁のなかったこのバンドとしては望外のヒットを記録してもいます。
のちにメガデスなどもカヴァーしていますが、この湿った感じは出せなかったですね。


Black Sabbath - Iron Man


プロレスラーのロード・ウォリアーズの入場テーマということで、あまりにも有名な曲。
初期ブラック・サバスらしいヘヴィかつおどろおどろしい曲で、特にイントロのリフがとてつもなくカッコいい曲であります。
まあイントロのカッコよさが素晴らしすぎるせいで、いざオジーの酔っ払ったようなヴォーカルが入ると腰が砕けそうになるんですがww
この曲もメタリカを始めとして多くのバンドがカヴァーしていますが、なかでも異色なのはスウェーディッシュ・ポップの旗手カーディガンズも演奏しているところ。
確かファーストアルバムに入っていたと思いますが、聴いた時は爆笑しました。お洒落過ぎて。


Black Sabbath - Neon Knights


酒と薬物に溺れてオジーが脱退した後、後任に元レインボーのロニー・ジェイムス・ディオを迎えて発表された一作。
思わずレインボーと聴き間違えるような音ではありますが、これはこれで疾走感溢れる名曲です。
旋律は様式美メタルそのままですが、よく聴くと元々のヘヴィなリフはそのままだったりして、そのハイブリッドさも面白いなと思いました。
それにしてもロニーの歌唱はやっぱり凄い。そしてトニーってこういうソロも弾けたのねww


ロニー亡き後は、オジー、イアン・ギラン、グレン・ヒューズロブ・ハルフォードなど、物凄いメンバーがヴォーカルを務めて活動していましたが、最近はフェードアウトしているようです。
一時オリジナル・メンバーで再結成したとき、今後はオリジナル・メンバー以外の面子ではブラック・サバスとは名乗らないと宣言したため、ソロでも忙しいオジーのスケジュールを何とかしないと、ブラック・サバスという名前では活動できないということらしくて。
大人の事情っていろいろ面倒くさいですね。