バンドをやっていてあったこと、ありがちなこと。

バンド時代はいろいろあったです。




一応中学生の頃から始めて、紆余曲折がありつつも相当長い間バンドをやってました。特に最後のバンドは自分ともう一人で立ち上げて、10年以上続けていたんで愛着もありましたね。
しかしバンドというのは基本的に恥の歴史みたいなもんで、やればやるほど恥ずかしい思い出が積もり重なっていくみたいです。特に始めたばかりの中学生の頃なんて、何もわかってなくてバカと勘違いと厨二病のてんこ盛りみたいなものでしたから。
実は飲み会の時も昔の恥ずかしい思い出で盛り上がりまくったんで、思い出したものを書き出してみます。これは基本的に全部実話です。
今までに関わったメンバーは20人くらいいる(ベースとキーボードは不変)んですけど、これは全員で織り成したアホの金字塔ですな。


〈学生時代編〉

・財布やペンケースにピックが入っている。
・ギターケースに教科書などを入れて学校へ行く。
・教室で見せびらかす様に楽譜を広げる。だが読めるのはTAB譜のみ。
・音楽の授業でちょっと自分はわかってるみたいに思っちゃう。←俺だ
・校内放送で音楽がかかると、大きくリズムをとってアピールする。
・掃除の時間にほうきを持ってギターの真似をする。
・ドラムスティックとか教室に持ち込んで、休み時間に自分の太ももをパシパシ叩いている。
・学校の音楽室での練習のお願いを、先生に断られキレる。
・スタジオで作ったばかりの会員カードを、学校で見せびらかす。
・モテたくてバンドを始めたのにそれを認めたくないので、音楽性がどうとか言い出す。
・誰も知らないようなバンドを崇拝する。←俺だ
・無名なミュージシャンを知ったかぶって自慢気に話す。←俺だ
・コピーした曲がテレビで流れる度に薀蓄爆発。←俺だ
・歌謡曲を馬鹿にした表現を用いる(例「○○なんて歌謡曲だろww」) 。←俺だ
・一般(特に女の子)に人気のあるバンドを異常に蔑む。
・そもそもコピーの事をカバーって言っちゃう。
・バンドマンらしく髪型をいじりたいが、金がないので髪を水で濡らす。
・たった1回のライブで、教室ではプロ面しちゃう。
・友達のライブとか友達が出てる大会とかの会場に、出演者でもないくせに楽器を持ってきちゃう。
・自分の好きな曲が出来ないと、やめるとか言い出すやつがいる。
吹奏楽部をやたらと敵視するやつがいる。しかしあっちからは「うるさいだけの素人」と思われていて相手にされていない。
・パンクの影響を受けて「この社会は腐ってる。政治は汚い」などと言うが、社会や政治について何も知らない。新聞すら読まない。
・進路についての懇談の時に、「バンドで食っていく」とか言っちゃうやつがいる。
・ヴォーカルの彼女が学校でライブのチケットを売りさばいて、職員会議で問題になる。


〈楽器編〉

・楽器屋に行くと自分の使ってるのと同じ楽器を探して、一緒に来た友達に自慢する。
・楽器屋で試奏して「俺のギターの方が弾きやすい」とか言う。
・たいした腕でもないのにアーティストモデルを欲しがる。
・楽器屋さんで誰かが試奏してたり、店員さんと会話してるのを後ろでひそかに聞いている 。
・楽器屋によく通ってそこと仲がいいと自分では思っているが、実はいいカモだと思われてることに気づいていない。
・自分よりも高い楽器を使ってるやつには冷たい態度をとる。さらに「値段なんてあんまり関係ねぇ」と強がる。
・逆に楽器を通販で買うつわものもいる。
・ギタリストがハムピックアップに対する異常な崇拝を見せる。
・ギターが10万円するのに、シールドは800円。
・弦高、ピックアップの高さが買った時のまま。
・ギターの練習はしないくせに、ギターの塗装をはがすのには妙に熱心。
・なぜか楽器やエフェクターケースにシールを貼りたがる。
・とにかく自分の楽器を他人に触らせない。
・楽器を買うためにお金を貯めていることを、やたらと他人に言いたがる。
・ベーシストがスタインバーガーのヘッドレスベースを買うが、「弁当箱みたい」と言われてキレる。


サウンド編〉

・演奏がうるさすぎて、ヴォーカルが何を歌ってるのかまったく聞こえない。
・ヴォーカルとギターとベースとドラムのリズムがみんな違う。
・アドリブもろくに出来ないのに、やたらとセッションしたがる。
・メンバー全員が目立ちたがり屋なので、他の人のソロの時も出しゃばる。
・バラードは遅いから簡単だと思っているやつがいる。
・ヴォーカルがhiAから上のキーが出ない。
・ヴォーカルがシャウトでもデスボイスでもファルセットでもミックスボイスでもない、よく分からない奇声を出す(たいていはシャウトのミス) 。
・ヴォーカルがコーラスのキーにつられる。
・ヴォーカルがビブラートをしようとして「こぶし」になってしまう。
・そしてビブラートに聞こえないのをマイクのせいにする。
・ヴォーカルの口癖は「パンクのボーカルは下手なほうがイイんだよ!!」。
・英語の歌を唄ってるくせに、ヴォーカルの英語の成績はいつも赤点。
・ギタリストがアコギはコード弾きしかやらない楽器だと思っている。
・ギタリストがレギュラーチューニング以外理解できない。
・そのくせドロップチューニングをしてパワーコードを指一本で押さえられることを知ると、レギュラーチューニングを馬鹿にし出す。
・ギタリストがピッキングハーモニクスができない。むしろ知らない。
・ギタリストがクリーンで弾くべきパートも、歪んだ音のままパワーコードで弾いちゃう。
・ギタリストがスウィープとかタッピングはできるのに、リズムキープができない。
・ギタリストがカッティングより速弾きのほうが難しいと思い込んでいる。
・しかし速弾きを弾かせると、単なるトレモロ奏法。
・ギタリストが2人いると音量の争いが醜い。
・ギタリストがミスしたら、ベーシストに「ベースは1本ずつしか弾かないから楽?」とか言い出す。
・ギタリストがベーシストに音量絞れとか言って喧嘩になる。
・ギタリストがそもそも立って弾けない。
・ベーシストの方がギタリストよりギターが上手かった。
・ベーシストが必要ないところでやたらとスラップを入れて、女の子にアピールする。
・ベーシストが開放弦がくると、ホイきたとばかりに得意げに左手ダラーンとする。
・ドラマーがスネアのチューニングのやり方を知らない。
・ドラマーがレギュラーグリップの存在を知らない。
・最初のドラムカウントと曲に入ってからのテンポが全然違う。
・ドラマーが曲の途中で、どのバースを演奏してるか分からなくなる。
・ドラマーが両手足より頭を激しく動かしている。
・ドラマーが曲のラストに必ず適当にシンバルを乱打するためうるさい。
・ドラマーがタム回しをすると、必ずスティックがリムに当たる。
・ドラマーがやや複雑なフィルインになると必ず走る、もしくはもたる。
・ドラマーが間奏中にスティック回しをするが、巧くいかず落として演奏中断。
・ドラマーがキックがうまく決まらないのを、ペダルのバネのせいにする。
・ドラマーがバスドラで足がつる。
・キーボードが音色まで完璧にコピーしたのに、ライブで豪快に演奏をミスる。←俺だ
・キーボードが無駄にグリッサンドを連発して寒がられる。←俺だ
・練習中ギターがミスると曲止めるのに、キーボードがミスってもスルーされるので不満。←俺だ
・歌が下手過ぎて、キーボードなのにコーラスをさせてもらえない。←俺だ
・「鍵盤は音階の配置を覚える→押さえれば音が鳴る→つまり誰でもできる→簡単」と勝手な推測をされてキレる。←俺だ
・「鍵盤なんて後ろで鳴ってるだけでいいだろw」と言われてキレる。←俺だ


〈スタジオ・ライブ編〉

・スタジオに入るとなぜか皆がドラムを叩きたがる。
・マーシャルのアンプか奪い合いになる。
・下手な奴に限って機材にこだわる。そのくせ音が悪いと機材のせいにする。
・シールドがぐちゃぐちゃだったり、片付けが遅かったりする。
・スタジオ待ち時間に他バンドと喧嘩するやつがいる。
・リハスタのマイクが臭い。
・リハスタのアンプの上にジュースをこぼす。
・深夜パックは死ぬほど眠い。
・「バンドマンは遅刻して当然」みたいな態度のやつがいる。
・しかも遅刻しておきながら、まさかの「まだスコア覚えてない」発言をする。
・そういうやつはいずれクビになる。
・用もないのにメンバーの彼女がスタジオに来て、終わったあとも一緒に飯食ってたりする。
・スタジオ代を他のメンバーに立て替えてもらって、借りパクして脱退するやつがいる。
・車を持っているやつがいると自動的に機材車になって、勝手にBOSSのシールとか貼られる。
・ライブの客が知り合いや家族親戚ばかりで、冠婚葬祭みたいな雰囲気になる。
・登場時やMC時はカッコつけたり手振ったりしてるのに、曲が始まると棒立ち無表情ネックガン見。
・ライブの時にやれそうな女の品定めをしているやつがいる。
・対バンの人たちと仲良くなりたいけど、なかなか話しかけられない。←俺だ
・対バンで前のバンドが上手すぎると死にたくなる。←俺だ
・女の子の取り巻きが多い対バンを見て嫉妬する。←俺だ
・ギタリストが決めで勢い余ってピック落として、最前にいる客に拾ってもらう。
・打ち上げで飲みすぎて楽器が行方不明になる。


〈その他〉

・「ライブ」を「ライヴ」、「ボーカル」を「ヴォーカル」と、ちょっと発音よさそうに書いちゃう。←俺だ
・ナルシスト率が高い。
・悪い意味でシド・ヴィシャスみたいな奴とたくさん知り合いになる。
・バンド内に女がいるとややこしくなる。学生がこれをやると、十中八九空中分解する。
・酒に飲まれるタイプの人がやたらと多い。
・ベーシストが飲み屋でやる一発芸が「指先でタバコの火を消す」。
・書いた曲がパワーコードオンリー。
・いわゆる流行りの曲を馬鹿にしてるやつほど、しょーもない曲を作ってくる。
・ベーシストが曲を作るとギターソロ皆無になり、ギタリストが曲を作るとベースがルート弾きオンリーになる。
・彼女のための歌を作り黒歴史化する。←俺だ
・歌詞の語彙がつんく♂以上に少ない。
・英語歌詞の構文が明らかに間違っている。
・いい歳こいてロキノン厨がいる。
・視野を広くするとか言って楽器の練習せずに、マンガ読んだり映画見たり小説読んでばっかりいる。←俺だ
・ギタリストが自分の彼女にギターを教えて、自分色に染めようとする。
・バンドマンの喫煙率が高過ぎ、非喫煙者が苦しい思いをする。←俺だ
・しかもタバコのタールが重いほうが偉いという、意味不明なこだわりがある。
・楽器を担いでる制服を着た中高生を見ると、つい温かい目で見てしまう。←俺だ


しかしアホな思い出が多いなあ。
キーボード担当でしたけど楽器は高いし、スタジオに練習行くのにも重いし、ステージでは端っこだし、しかも動けないしと散々でした。でもやってると楽しいんですよね。僕の場合バンドを始めたら、初めて彼女ができたりしましたし(遠い目)。
もし人間に生まれ変わったら、もう一度バンドやりたいです。