破産

とっくに死んだと思っていた人が、今死んだと聞かされたような感じ。


プロレス雑誌「週刊ゴング」(平成19年休刊)などの出版を手がけていた日本スポーツ出版社(東京都中央区)が、東京地裁から破産手続きの開始決定を受けたことが3日、分かった。債権者からの破産申し立てが先月29日に認められた。破産管財人によると、負債総額は調査中という。プロレス人気の下火に出版不況が追い打ちをかけ、“スリー・カウント”となった。


帝国データバンクによると、同社は昭和43年に設立し、「週刊ゴング」や高校野球雑誌「ホームラン」などを発行。平成8年には売上高28億4800万円を計上したが、プロレス人気の低迷などで売り上げが伸び悩み、売上高も16年12月期には約15億4百万円にまでダウン。


携帯電話向けのコンテンツ配信などで17年12月期には売上げを19億7200万にまで回復させたが、関連会社の倒産や架空取引の表面化などで信用不安が発生。19年に当時の社長が民事再生法違反容疑で逮捕されるなどして事業を停止していた。


http://sankei.jp.msn.com/economy/business/100203/biz1002031237013-n1.htm


週刊ゴングが休刊してから4年くらい経ってますから、正直な話会社が今まで存続していること自体が驚きだったんですが、幼稚園児の頃からのプロレス好きで、一時期は専門誌を4種も買っていた僕としては、やっぱり寂しい気持ちが拭えません。
ゴング誌はターザン山本編集長の頃の週刊プロレスのような、ファンをアジテートするような編集方針は一貫してとらなかったため、オピニオンマガジンにはなり得ず熱狂的なファンも少なかった記憶がありますが、アメリカやメキシコ、欧州の海外情報も充実していて、個人的には重宝しておりました。
70年代中盤のザ・シークタイガー・ジェット・シンのオイル&マッド・デスマッチの記事が載った号や、古今の怪奇レスラーを集めた記事の載った号、ダイナマイト・キッドが国際プロレスに初来日して阿修羅原のWWU世界ジュニアヘビー級王座に挑戦した記事が載った号は、今でも僕の宝物です。


とっくに活動実態がなくなっているので、お疲れ様みたいな言葉を寄せるのも変ですし、どう書いていいのか苦慮しているんですが、とにかく僕的には一つの時代の終焉の象徴だなと。
残された週刊プロレスには、頑張ってもらいたいものです。まあ昨今の出版不況とプロレス人気の低下のダブルパンチがありますから、こっちも時間の問題なのかもしれませんが。
しかしプロレスとハロプロっていろいろな点で似てるな、といつも思うんですが、それについては機会があったらまた。